あこ:みなさん、こんにちは!今日のゲストは日本語教師のくみさんです。ではくみさん、はじめに自己紹介をお願いします。

くみ:はい、私は田中久実と申します。日本語教師は今年で16年目で、今は、日本語教師以外にも、外国人向けのキャリアコンサルティングをやっています。日本で仕事を探す外国人に就職活動のアドバイスをしたり、必要な情報を提供したりするのが主な仕事です。趣味はベトナム語で、4年前からずっと続けてきています。

あこ:ありがとうございます。そうそう、くみさんはベトナム語を勉強しているんですよね。どうしてベトナム語の勉強を始めたんですか。

くみ:実は前に日本語学校の営業の仕事をしていたことがあって、その時に何度もベトナムに行ったんです。仕事は大変だったんですが、取引先のベトナム人が面白い人や親切な人が多くて、ベトナムに行くのが楽しかったんです。それでベトナム自体が好きになってしまって。営業の仕事を辞めてからベトナムに行くことはなくなってしまったんですが、日本にいてもベトナムのことがずっと頭から離れなくて。結局日本にいるベトナム人の知り合いに頼んで先生になってもらい、勉強会を作ることにしました。その先生とも会いたかったのでよかったです。

あこ:なるほど〜。今日はくみさんにベトナムについてお話してもらおうと思います。よろしくお願いします!

くみ:よろしくお願いします。

あこ:はじめに、くみさんが勉強しているベトナム語について質問させてください。日本語の教科書にはよく英語や中国語の説明がありますが、ときどきベトナム語の説明もありますよね。私はそういうところでベトナム語を見ることはあるんですが、全然勉強したことがないし、ベトナム語がどういう言語なのかよく知りません。ベトナム語ではアルファベットを使うんですよね。

くみ:はい、アルファベットですね。でも実は、昔ベトナムは1000年以上中国に支配されていたという歴史があり、漢字を使っていました。その後もベトナム独自の漢字を作って使っていたのですが、読める人が知識がある人に限られていたので、それを改善するためにアルファベット表記になったんですよ。1945年のことだから結構最近のことですね。だから、表記はアルファベットなんですが元は漢字の言葉というのがすごく多くて、ベトナム語の70%は漢字語だといわれています。だから日本語と音が似ているものも多いんですよ。

あこ:そうなんですか、知りませんでした。発音はどうですか。

くみ:発音がほんっとに難しいんです。6つの声調があるんですが、一文の中で音が上がったり下がったり忙しい。全然覚えられません。

それから日本語よりも母音が多いのです。日本語はa,i,u,e,oの5つですが、ベトナム語では、a(ă,â,a)   o (o,ơ,ô)  e (e,ê)  u (u,ư)と10個あり、日本人にとっては聞き分けが難しいのです。どれも同じに聞こえてしまいます。